2023/09/29実籾CSNew!
桜咲いたYさん
皆さん, こんにちは！
進学塾3Arrowsの福田でございます。
この度，シリーズ第三弾の任を受けました。
今回は，あまり話したことのない中学受験についてのお話を差し上げてまいります。
福田と言えば，高校受験がメインのイメージがあるかもしれません。
私自身，中学受験を担当して10年が経とうとしています。
あまり中学受験が盛んな地域ではなかったものの，様々な生徒を担当してきました。
その，個性ある卒業生の顔が頭に浮かび，今元気にしているのだろうか…，と感傷的になった次第です(笑)
さて，その中でも特に思い出深かった生徒であるＹさんについてご紹介します。
小学３年生から塾に通い，小学４年生から中学受験コースに進級。
４年生からコース主任として，そして国語・社会を担当していきました。
その生徒は，何があっても手を抜こうとするタイプ。これがもう手が付けられないくらいで…(笑)
親や私，他の授業担当の目を盗んでサボる，なんてことは日常茶飯事。
一度，自習室で勉強していたはずが，いつの間にか教室からいなくなり…。
付近を捜索すると，近くのデパートのフードコートで優雅にランチを食べていたこともありました。
トイレに籠ることも何度もありました。教室専用のトイレではなく，外部のテナントと共用でしたので
大問題になることもありました…。
今思い返せば，懐かしい思い出です。
宿題についても，実施してはいるものの，間違った問題はただ赤で答えを書いているだけ。
何度も何度も，私からだけではなく，他教科の担当からも厳重注意を受けることもありました。
私の場合，手に持っていた自分のテキストを机に叩きつけながら説教していたこともあります。
その生徒の志望校は，東邦大学付属東邦中学校。
志望校の理由は医者になりたい，という理由でした。
しかし，成績的には和洋国府台が第一志望として目指せるレベル。
到底合格となるためには，簡単な道ではありません。
その意味でも，雑に宿題を実施することについては，一層強い指導をしていたわけですね(笑)
押してダメであれば引いてみて，を繰り返しながら，何とかお母様・お父様とコミュニケーションを
取りつつ，受験に向けて全力で指導をしていました。
そんなＹさんもあっという間に６年生となりましたが，相も変わらずの状況。
模試では安定して偏差値50を超えるものの，偏差値60を超えることは滅多にない状態。
そのままの成績では，第一志望の合格はかなり厳しい状況でした。
その彼女が変わったのは，小学６年生のときの夏の勉強企画です。
８月中旬の５日間，会場に行き勉強する企画でしたが，その企画が終わり，教室で振り返り面談を実施することに。
四者面談を実施いたしましたが，その際の本人の目つきが明らかに異なっておりました。
感想を聞くと，
「どれだけ自分がやってこなかったのか」
「同じような注意を全く知らない先生にも言われたことで，客観的に問題があることがよくわかった」
「今から遅れを取り戻そうとした場合，どれだけやれば良いのか」
を明確に答えてくれたのです。
同席されていたご両親に話題をふると，ご両親の目に涙が…。
その様子を見て，私ももらい泣きしてしまいました。今も，若干ながら目に涙を浮かべながら書いています(笑)
そこからの残りの４カ月間，良い意味で人が変わったかのように自習室で黙々と学習するように。
自分に足りないものを必死に問題を通して穴埋めをする様子には，鬼の気迫を感じました。
ただし，こういった状況の場合，目的と手段が逆転し，自分の立ち位置を見失うことがよくあります。
Ｙさんも例外ではなく，勉強することが目的になってしまっていたこともありました。
その都度，第一志望合格の目標を再度提示し，その手段としてどのような学習をしていくのか，確認をしておりました。
そしていよいよ入試本番の日。
日々，受験する学校の校門に立ち，激励をする日々でしたが，合否の結果は芳しくなく…。
東邦大東邦の前期入試では合格は叶わず，後期入試にも挑戦。倍率も高く，直前の過去問でもあまり良くない成績であったものの，
全力を尽くしてくるよう声をかけ，送り出しました。
受験終了後，教室で振り返りをした際，
最後まで諦めることもなく，全力を出し尽くした，と最後は本人が仰っておりました。
そして，いよいよ合格発表の時間。まだインターネットでの発表も行われていない時期だったため，学校に行き掲示板を確認していただき，ご連絡を頂く流れでした。
ただ，電話が一向にかかって来ず，これはだめだったか…と諦めモードの中，ご家族揃って塾に登場。
そのときの本人の様子と言葉は今でも鮮烈に覚えています。
「先生！！！ごにょごにょ…」
「え！？聞き取れなかったからもう１回言って！」
……，嗚咽混じりで何を言っているかわからず，拍子抜け(笑)
改めて伺い，見事合格との報告をいただきました。
私も泣いて喜び，感動を分かち合いました。お父様とは抱き合うくらい喜びました笑
最高の形で結果が出ることもあれば，最大限努力しても臨んだ結果に繋がらないこともあります。
むしろ，長い人生においては，結果が出ないことの方が多いです。
このYさんは，目標を叶えることができましたが，できなかった生徒も数多く見てきました。
その中で言えることは，『納得できる結果が出たのか』ということです。
目標が達成できたかどうかは重要な要素。
ただし，あまり力をかけずに達成できてしまったら，「やりがい」にはつながりません。
人間，張り合いといいますか，やりがいがないとなかなかモチベーションを保てない生き物です。
何事においても，全力で取り組み，目標を達成すべくやりきる。
これで是非こなしてほしい！そんな思いで日々授業に臨んでいます。
習志野市（実籾・東習志野・大久保）・千葉市（花見川・長作）・船橋市（三山）地区の
小学生・中学生の皆様いつでもお気軽にお問い合わせください。
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